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7年ぶり社会復帰の未経験ママがインサイドセールスで大活躍している話。

みなさん、こんにちは!スリーシェイクの林です。
このnoteは、スタートアップでセールスチームのマネージャーとして働きながら、育児に奮闘する私の日々を赤裸々に綴るnoteです。

今日は自分の話ではなく、私たちのIS(インサイドセールス)チームで、全くのセールス未経験の方や、スタートアップやSaaS未経験のパートのママが大活躍しているお話をできればと思います。


これまでの課題

これまでの私たちのチームのISは、田中さんを中心にターゲットリストの作成や、訴求するコンテンツ、トークスクリプトなどを作成し外注先であるインサイドセールス代行会社様にアポ取りをお願いしていました。
ご依頼させていただく中で、当時、大きな課題がありました。

それは、私たちが提供しているSecurifyが、「脆弱性診断」という独自のカテゴリや製品に関する知識が必要であるため、なかなかコールをしていただく方の切り返しトークや、セキュリティの知識のキャッチアップが追いつかないという点でした。

私たち社内の社員でもチームにジョインするにあたり、初めはがっつり勉強会を実施したり、その後もそれぞれがセキュリティ知識を日々キャッチアップするための学習が必要となります。
ニーズが顕在化しているお客様へはアポ取りは容易にできるのですが、脆弱性診断を必要だと考えていないお客様へ電話口でその必要性を説明したり、セキュリティのリスク等を簡単にわかりやすく説明して商談に至るということがなかなか代行会社様と契約している中では実現することができませんでした。

というわけで、社内アルバイトを採用し教育をしていきインハウス化をしていく方向性になりました。
とはいえ、電話をかけることや営業の基礎基本を教えるほど私たちに余裕はないので営業の基礎のある経験者がほしい、もしくは電話がけに抵抗のない人がほしい、と思っていました。
このタイミングで私の頭の中には、元営業経験や販売経験のあるママを採用したいというなんとなくの考えがありました。

私の仮説

ママを採用したいという仮説としては下記のことを思っていました。

◆営業の経験はあるが時間の制約で現在は営業職を選んでいない。しかし、チャンスがあればやってみたいと思っている人がいるのではないか。

◆営業職の素養はあるが自分にできると気づいていない飲食店や事務など別職種についている人がいるのではないか。

◆ママは日々マルチタスクと時間に追われているからスタートアップのスピード感や業務に対応できるのではないか。

ターゲットをママにすることで、フルリモートが可能で時間の融通が利くという環境がその市場においては魅力的に映るのではないか。

「ママ」であることで、上記スキルがあるという仮説と、そもそも正社員採用での「インサイドセールス」はどこの会社も苦労すると思うのですが、雇用形態に縛られることなくすぐに採用ができてすぐに働ける「ママ」×「アルバイト」に焦点を当てた場合、ママが持つ選択肢の中では当社はかなりポイントが高いのではないかと思ったのです。

金子さんとの再会


かつてフルリモートで時間も柔軟に変動できるパート先を探しているという話をInstagramのDM上で会話した私の新卒時代の後輩である金子さんのことを真っ先に思い出しすぐにご連絡しました。

彼女は当時アルバイト求人誌や転職メディアを飲食店や、介護施設、派遣会社などに提案する営業を担当しており、新卒時代同期の中でも成果を残しているいわゆる"売れる"営業でした。
その後2年目もメキメキと力を発揮し、社内の営業ランキングでは常連となっていました。

そんな彼女は5年営業職として活躍し、チームマネジメントも経験しましたが、結婚と同時に茅ヶ崎へ移住。
2人の息子さんを育てながら地元の企業で事務周りのお仕事をしているようでした。
20代にバリバリ仕事ばかりしていた彼女ですが、30代になった今、家庭や育児を最優先にしたいけど仕事はしたいという考えを持っていました。
10年以上も前、ピカピカの笑顔で入社した金子さんの入社式のことがつい最近のことのように思い出されるのですが、本当に素敵な女性に成長しているなとしみじみ感じました。

フルリモートで稼働時間もかなり柔軟に働ける私たちのチームの話をすると魅力に感じてくれて、「アルバイトとはいえ、スタートアップ企業でやっていけるかしら」という不安を抱えつつも、「やれるのではあれば挑戦してみたい」と言ってくれました。
本人の不安と裏腹に私の中ではうまくいく自信がありました。


島村さんとの出会い

その後、金子さんのママ友に同じような友達がいるとのことで金子さんの近所に住む島村さんを紹介してくれました(リファラル採用を最初からするあたりがもうすでにすごい)。
島村さんの場合、2人のお子さんの育児に集中するため新卒でジュエリーの販売の仕事をやられていたそうなんですが、退職され7年間育児を第一優先に生活をされてきたそうです。
直近は、お子さんも大きくなって飲食店でのアルバイトを始めたそう。ジュエリーの販売では店舗で売り上げNO1の成果をたたき出していた島村さんですが7年間も社会から離れているから不安とのことでした。

まずは、面談をと思いオンラインでお話しすることになりましたが、その明るさと声の大きさ、初対面と思わせないコミュニケーション能力、これはいける、と思いました。「こ、、これはフィールドセールスだったとしても売れる素質がある、、!!」とまで思いました。

すぐに2人のジョインが決まり、インサイドセールスの田中さんが教育カリキュラムを作り(これはこれですごい)だいたい1週間程度でポツポツ商談を創出できるようになりました。※田中さんの教育スキルもすごいです

NiziUのオタ活中の金子さんと島村さん

現在の成果

これを書いている今、2人が働き始めて約3カ月が経ちました。現在の2人の成果はこんな感じです。

①1営業日あたり1.5件〜2件の商談創出
②仮説を立てながらのオリジナルのメール内容文面での商談創出
③田中さん不在時のインバウンド案件のヒアリング
④ウェビナーの共催先の発掘
⑤ホワイトペーパーなどCanvaを使ったデザインの作成

仮説通り、常に時間に追われてる2人なのでデフォルトいつもスピード感に溢れている。
町で見る自転車ぶっとばして走っている母ちゃんが仕事場でもスピードぶっとばしているイメージ。営業経験、販売経験を活かしたトークスキルを活かし働き始めてからコンスタントにアポを獲得するまでのだいたい2週間程度でした。
あたり前ですが話し方や、メールの返信等はこちらが口をはさむ必要のないレベルで日々業務を遂行してくださっています。

また、想定していなかったポイントで言うとエネルギーに溢れているので「他の仕事もやりますよ!なんかください!」とハイエナのように業務を探しています。
上記のようなウェビナーの共催先を探したり、Canvaを使ったデザインも最近は取り組んでくれています。
また、「成果出すにはどうしたらいいかもっとアドバイスください!」など成果へのコミットも高くてこちらが驚いています。

最後に

正社員での採用や若手の採用はますます激化する一方ですが、自分がスタートアップでSaaSのインサイドセールスができるなんて気づいていないけれど、活躍できる素養がある方は実は潜在層としているのではないかと思います。
知識や経験ではなく素養の部分のみにフォーカスをあてた採用は結構ありなんじゃないでしょうか。

今回は自分のペルソナに近い「ママ」に絞った話ですが、ライフスタイルの変化で働き方を変えることを強いられているけど、何かに挑戦したい人など、今後日本の労働力の低下の課題に対して解決できる糸口なのでは、、と勝手に思ってます。

そして、これを読んでいる金子さん、島村さん!なかなか直接お会いする機会がないけれどいつもお二人の奮闘ぶりに感謝してます!これからもよろしくね!

島村さんと金子さん