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累計23億円調達、スタートアップSaaSの挑戦〜データ連携ツール「Reckoner」が描く未来〜

この度スリーシェイクでは、NTTデータ様、SCSK様を引受先として総額10億円の資金調達及び資本業務提携を締結しました。

私は、スリーシェイクの4つの事業の中のうちの1つであるReckonerのプロダクトマネージャーを担当している河原です。今回はReckonerの製品開発における思いや今後の展望についてお話したいと思います。


さらに利用が拡大するSaaS

みなさんはどれくらいのSaaSを利用されていますか?
メールやチャットツール、勤怠管理や労務管理、経費精算など複数のSaaSを利用されている方が多いのではないでしょうか。

IDaaSを提供する米Oktaが提供しているレポート「Businesses at Work」(*1)によると、2023年における平均利用アプリ数は93で、従業員数2,000人以上の企業では平均231のアプリを利用しているそうです。
日本に絞った場合の平均利用アプリ数は35で2023年と比較して9%増加しています。

BOXIL社の「SaaS利用に関する調査」(*2)においても「11個以上」のSaaSを利用している企業の割合が前年比5ポイント増加しており、今後もさらにSaaSの利用が増加していくことが予想されます。

(*1 https://www.okta.com/businesses-at-work/
(*2 https://boxil.jp/mag/a9428/

データの分散とサイロ化、複雑化する業務

SaaSを利用することで業務効率化や生産性向上できる一方で、各SaaSが独自のデータ構造や管理方法を持つため、データの分散とサイロ化が進み、組織全体でのデータ分析や意思決定への活用が困難になります。
また、各部門やプロセスが個別に最適化されることで、部門間の連携にボトルネックが生じ、全体としての業務効率が低下し、組織全体の目標達成や価値創出を視野に入れたプロセス改善が行いにくくなるといった課題も考えられます。

IPAの「DX動向2024」(*3)のレポートでも「組織横断/全体の業務・製造プロセスのデジタル化」については約9割の企業がこの取組を実施しており、成果を上げている企業の割合は約40.7%と比較的高い結果が出ているものの、依然として課題が残るとされています。
うまくいかない要因の1つとして、部門間での連携不足やサイロ化された業務プロセスが挙げられています。

(*3 https://www.ipa.go.jp/digital/chousa/dx-trend/dx-trend-2024.html

SaaS for SaaSとしてのReckoner

Reckonerは様々なSaaSやクラウドサービスとシームレスに連携することができます。
また、最近ではあらゆるWeb APIに接続可能な汎用的なHTTPコネクタもリリースされ、さらに多くのSaaSとの連携が可能になりました。

SaaS利用が拡大し、複雑化する業務環境において、Reckonerは「SaaS for SaaS」として、企業が利用する複数のSaaS間のデータをシームレスに連携し、業務プロセスの統一と効率化を支援します。
これにより、分散したデータを統合し、部門間の連携不足やサイロ化された業務プロセスといった課題を解消します。

さらに、Reckonerはノーコードで利用できるため、エンジニアリングリソースを必要とせず、迅速かつ柔軟にデータ連携を構築できます。
これにより、企業は本来注力すべきコア業務に集中し、データ活用を最大化する環境を実現できます。

Reckonerが実現する未来

Reckonerは将来を見据えて、以下のような方向性を追求していきます。

1. あらゆるシーンで使える仕組みにする
大量データもリアルタイム性が求められる処理も、本来仕組みを分けなくてはいけないものをReckoner1つで実現できるようにしたいと考えています。

2. あらゆる環境で使える仕組みにする
クラウドやSaaSだけではなく、オンプレミス環境にも繋いで、あらゆるニーズに対応できるようにしたいと考えています。

3. あらゆる人が使える仕組みにする
ノーコードツールとしての使いやすさを追求し、直感的に業務フローを構築できるようにしていきたいと考えています。

4. あらゆる情報やデータを使える仕組みにする
構造化されたデータだけでなく、非構造化データなどあらゆる情報やデータを活用できるようにしていきたいと考えています。

非構造化データの利用や活用については生成AIを用いて、一部のお客さまや社内での活用が試験的に進んでいます。
具体的には、口コミデータを生成AIで分析、要約し、その結果を他のSaaSに連携することで、マーケティング活動の効率化を図っています。
また、名刺画像データを解析、構造化し、CRMツールに連携することで営業活動の効率化やコスト削減を行っています。


私たちスリーシェイクは、「インフラをシンプルにしてイノベーションが起こりやすい世界を作る」というミッションのもと、Reckonerを通じて、企業が本質的な価値創出に集中できる環境を提供し続けていきます。
SaaSをつなぐ。業務が変わる。ビジネスが進化する。」というプロダクトテーマを体現し、Reckonerはこれからも多くの企業が抱える課題を解消し、新たな価値創出を支援していきます。

おわりに

Reckonerの今後の展望を一緒に実現する仲間を募集しております。
プロダクトを進化させながら、ビジネスの変革に貢献し、一緒に次のステージへと飛躍し、革新的なプロダクトを作っていきましょう!
ご興味があればぜひご応募ください。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。